立大時代にあの土井正三から遊撃のポジションを奪った反骨心と猛練習
森本の反骨心に火がついた。
「高校の時はどちらかといえば、『やらされる練習』だったけど、1年の秋から自主的に猛練習を始めた。筋力トレーニングもやったよ。当時は筋トレの器具なんて置いてなかったから、一升瓶に砂を詰めたのがダンベルの代わり。腹筋、背筋、素振り……」
2年生になり、新人戦で大活躍する。
「いきなりホームランを打ってね。こいつは違うな、思われるようになった」
一軍に上げられ、2年の春季にはショートのレギュラーとなり、打率.301でベストテンの2位。六大学のベストナインに選出された。
「それから俺が先発でショートを守って、勝っていれば7回ぐらいから土井が守備固めに入るようになった。山口はセカンドにコンバートされてね」
入学時では「末端の選手」扱いだった森本が土井、山口を押しのけて正遊撃手となったのである。翌63年、森本は3年に進級し、春のシーズンからは四番打者に座ることになる。前途洋々に見えたが、この年の6月、森本は突然立大を中退。社会人野球の三協精機に転籍する。一体何があったのだろうか。


















