著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

MF鎌田大地は高校時代から異質だった…恩師が明かす“気難しい少年”の明確すぎた欧州ビジョン

公開日: 更新日:

MF鎌田大地(英1部クリスタルパレス/29歳)

 森保ジャパンの主軸である鎌田は前回のカタールW杯後に「代表への思いが強まった」と公言。チームのために泥くさく戦える選手に変貌した。東山高校時代の恩師・福重良一監督に聞いた──。

  ◇  ◇  ◇

 ──入学の経緯は?

「大地がG大阪ユースに上がれないということで中3の9月、ウチの練習に来ました。とっつきにくいというか、気難しい印象はありました。でも入学後、進学クラスの先生から『ウチの生徒たちが鎌田君と一緒に球技大会に参加したけど、みんながすごく刺激を受けていました』と言われました。周りとフランクに関わっていることが分かって少しだけ驚きました」

 ──大人びた高校生?

「彼はサッカーに対して一本、筋が通った人間でした。中学生で『10代で海外に行って欧州5大リーグにステップアップして欧州CLで活躍する』という明確なビジョンを持っていました。大人と話す時、自然に『この人は自分と一緒に目標を追いかけていける人なのか?』と見極めていたのかな、と思います。僕も指導者として試されていたのでしょう(苦笑)」

 ──指導者泣かせ?

「大地が卒業後にグラウンドにやって来て話をするたびに『確固たる自分の考えを持った彼のような選手が、僕ら指導者の枠を超えた凄い選手になるんやな』と痛感させられます。それは三笘薫君も同じです。川崎の指導者が『こだわりが強過ぎて周りに理解されなくて損をしている』と話していました。久保建英君もそうかもしれない。飛び抜けていく選手は日本仕様じゃない考え方を持っている。そのことを大地と出会って感じました」

 ──高校時代は兵庫から京都まで通いました。

「朝7時に学校に着いて朝練。夜は午後8時まで練習して自宅に午後10時に帰る毎日でした。成績は良かった。関関同立に推薦枠で入れるくらいのレベルでしたからね」

 ──もともと日本代表に対する思いが希薄だった?

「年代別代表に選ばれた経験が、ほぼ皆無だったこともあって『なぜチームを離れないといけないのか?』という感覚だったと思います。でもカタールW杯を経験して『国民が一喜一憂してくれる舞台って本当に凄い』としみじみ感じたみたい。その頃からフォア・ザ・チーム精神が出てきた」

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