紙切れ一枚でクビに…怒りに任せて野球用具すべてを詰め込んだバッグごと、ゴミ箱にぶん投げて球場を後にした
迎えたスプリングトレーニング最終日、練習が終わり、ロッカーの荷物をまとめていると、事務所に呼ばれた。
部屋に入るなり、アシスタントGMらしき男性から青い紙を渡され、「これにサインし、3日以内にマイナーか、FAになるか選択してください」と言われた。
労いの言葉があるわけでも、ご苦労さんという意味の握手があるわけでもない。極めて事務的な対応だった。
迷うことなく「フリーになります」と言い、すぐにサインして部屋を出た。
ロッカールームに戻ると、事情を知った選手たちが挨拶をしに来てくれた。ベル監督には「昨シーズンは壊れた腕で本当によく投げてくれた。いま私が言えるのは頑張れということだけだ」と言われてジーンときた。
荷造りはおおかた終わっていたが、紙切れ一枚でクビになった怒りは収まらない。ユニホームもスパイクも野球用具もすべて詰め込んだバッグごと、ゴミ箱にぶん投げて球場を後にした。



















