「書類送検=有罪」ではない…報道用語が生み出す誤解
あなたは「書類送検」という言葉を耳にしたとき、どのような状況をイメージするでしょうか。つい最近も、とある芸能人が痴漢をしたとして「書類送検」されたという報道がありましたが、「書類送検」という言葉が実際には何を意味するのかについて、正確に理解している方は多くないと思います。
そもそも「書類送検」という言葉は、刑事訴訟法の法律にはそのままの言葉では登場しません。法律上では「送致」という表現になります。「書類送検」という言葉は、おそらく報道機関側の造語で、被疑者が逮捕された事件で「身柄を検察官に送致する」という意味での「身柄(を)送検」という言葉との比較でつくられたものではないかと考えられます。
「書類送検」と「送致」は、どちらも「警察等の捜査機関が事件について捜査した記録を検察庁に送ること」を意味します。逆に言うと「書類送検」はそれ以上の意味を持たないのです。おそらく、この記事をご覧になっている方の中にも「書類送検」=「有罪の可能性が高い」と理解している方が少なくないと思いますが、捜査機関が捜査した結果は、原則として検察官に「送致」することになっていますので、「書類送検(送致)」=「有罪」とは限らないことは知っておくべき知識です。

















