「聖徳太子の真実」大山誠一編

公開日: 更新日:

■聖徳太子は架空の人物だ

 日本の歴史・文化を象徴する聖徳太子をテーマにした古代史研究書。
「日本書紀」をはじめ、継体天皇と聖徳太子の系譜を論じた平安初期の「上宮記」など、さまざまな太子関係史料を読み解きその信憑性を検証。結果、聖徳太子の実在性を示す史料は皆無で、後世に成立したものばかり。ゆえに聖徳太子は架空の人物と言わざるを得ないと結論する。

 では、聖徳太子はいつ、何のためにつくられたのか。聖徳太子が実在しないならば、真実の飛鳥時代の歴史はどのようなものであったかを論じ、聖徳太子という人物像が「書紀」の中で成立し、それが天皇制の成立に関わることを明らかにする。
(平凡社 1500円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 2

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  3. 3

    国民民主党「新人都議」に渦巻く“スピリチュアル疑惑”…またも露呈した候補者選定のユルユルぶり

  4. 4

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    高橋真麻がフジ港浩一前社長、大多亮元専務を擁護の赤っ恥…容姿端麗な女性集めた“港会”の実態知らず?

  2. 7

    参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門

  3. 8

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 9

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  5. 10

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?