「抗がん剤が効く人、効かない人」長尾和宏著

公開日: 更新日:

 抗がん剤に対し、「がんを治すことも延命もしない」「がん治療の苦痛の最大の原因」というマイナスイメージを持っている人は少なくないだろう。確かに、抗がん剤は毒にしかならないこともある。しかし、がんの種類や段階によっては非常に有効に働くものもあり、抗がん剤=毒と決めつけては、せっかくの治る機会を失うことにもなる。

 日本人のがん死亡の第1位である肺がんの場合、小さな細胞が密集して広がり増殖が速い「小細胞がん」の初期には、抗がん剤が有効に働くという。放射線治療と併用して、「シスプラチン+VP16」という抗がん剤を用いると、がん細胞が半分以下に縮小するそうだ。
 本書では、臓器別がんと抗がん剤の関係を分かりやすく解説していく。
(PHP研究所 760円)

【連載】気になる新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?