「歯科医は今日も、やりたい放題」林晋哉、林裕之著

公開日: 更新日:

 日本の歯科診療所の数は6万8000カ所。全国のコンビニが5万店舗なので、歯科医院がいかに多いかが分かる。一医院あたりの患者数が減少する今、目先の利益を上げるため、保険制度の悪用を行う歯医者が少なくないと本書。

 まず、保険診療は1点10円の点数制で、いくつもの治療を行うことで点数を加算していく。そこで、小さな虫歯に小さな詰め物をしただけなのに、かぶせ物の処置をしたことにする。あるいは、虫歯を歯周病と診断し、消毒や歯石除去などさまざまな処置をしたことにする。こうすれば、診療報酬などいくらでも請求できるというわけだ。保険制度の原資は、国民が支払う保険料。このような歯医者の実態を、許しておくわけにはいかない。
(三五館 1300円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理