IWGPシリーズ最新刊を上梓した石田衣良氏に聞く

公開日: 更新日:

 小説だけでなく、映画も音楽も、客が荒れているという危機感がある。

「読者や視聴者が消費者なんですよね。ふんぞり返って『こっちは金払ってるんだからサービスしろよ』みたいな。おっぱいパブで嫌われる客みたいな感じですよね(笑い)。男女交際を許せないアイドルファンとかね。まあ、それも停滞感のひとつなのかもしれないけれど」

 9月にはIWGP最新作「キング誕生」も刊行予定と多忙だったそうだ。

「執筆直前に高血圧で倒れて救急車で運ばれたんですよ。作家生活の前半が終わって、折り返し地点にいるなという感じがしましたね。ま、日本が停滞しようがどうなろうが、楽しく暮らすって決めたので。少しのんびりしようと思っています」

◇いしだ・いら 1960年、東京都生まれ。成蹊大学経済学部卒業。97年「池袋ウエストゲートパーク」で作家デビュー、オール読物推理小説新人賞を受賞。03年「4TEEN」で直木賞受賞。執筆の傍ら、NHKの音楽番組で司会を務めるほどのクラシック音楽ファンでもある。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも