「日本軍と日本兵」一ノ瀬俊也著

公開日: 更新日:

 最後に苛酷な新兵イジメでいまだに悪名高い大日本帝国陸軍の場合はどうだったのだろうか。本書は旧日本軍の軍隊研究の若手代表による新著。敵方の米軍の内部資料に描かれた日本兵の姿を通して日本軍を語るという新趣向だ。

 日本人が頑強で、死ぬまで戦うという「超人」伝説が米兵を恐れさせたという。他方、いったん予期せぬ事態が起こるとパニックを引き起こす傾向にあるとも観察される。出征した都会出身の日本兵にはアメリカ映画の影響でお気に入りの米国人スターがいたともいう。「敵という鏡」に映った日本兵の不思議な素顔。

(講談社 800円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か