「ロボコン」ニール・バスコム著、松本剛史訳、松井龍哉・日本版監修

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 物語の舞台は、カリフォルニア州ゴリータにあるドスプエブロス高校。人種も家庭事情も異なる雑多な生徒が集まるこの高校に、アメリカの教育に革命を起こそうという夢を抱く物理教師シャイア・アミールがいた。

 改革の突破口となるのは、全米最大の高校生ロボコン「FIRSTロボットコンテスト」への出場だ。ロボットづくりは全くの初心者という4年生たちが、ロボットの設計から工作、組み立て、配線、プログラミングまですべてをまとめて大会に臨まなければならない。

 限られた時間のなかで、果たして高校生たちはどのような変化を遂げたのか……。

 本書は、実際のFIRSTロボットコンテスト選手権に参加したひとつのチームを、製作期間から本選に至るまで追いかけ、個性豊かな高校生たちの姿をリアルに描いた青春ノンフィクション。学ぶ意欲を失い、バラバラだった子どもたちが、自信を取り戻しチームづくりに目覚めていく様子が頼もしい。
(集英社 1800円)

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