「インターネット・ゲーム依存症」岡田尊司氏

公開日: 更新日:

 スマートフォンの普及によって、どこでもインターネットゲーム(ネトゲ)ができるようになり、ラインやフェイスブックも頻繁にチェックするので、子どもたちの寝床は不夜城になった。

「いま日本で起きている事態は、子どもや若者の現在だけでなく、未来までも破壊しかねない危険なものだと知ってほしいと思い、この本を書きました。時間が奪われるだけではなく、脳の機能低下や脳の萎縮までもが起きてしまうのです」

 最新の画像解析によると、ネット依存者の脳内は、覚醒剤依存症と同じような神経ネットワークの乱れが見られる。

「24時間、寝室でもスロットマシンができるラスベガスの特別室に暮らしているようなものです。覚醒剤や麻薬の依存と変わりません」

 代表的なオンラインゲーム「ワールド・オブ・ウォークラフト」は700万人がプレーしているという。非日常的な興奮、オンラインの仲間からの承認、戦果をあげる達成感が魅力だが、怖いのは、現実生活でつまずいたとき、依存の泥沼に入り込みやすいこと。目先の興奮や楽しさのために、やるべきことができなくなる罠に、子どもや若者がはまりつつあると警鐘を鳴らす。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性