39カ国の家庭料理を自宅で再現。居ながらにして“食”の世界旅行

公開日: 更新日:

 食文化を知ると、その土地の歴史や風俗も見えてくるもの。インターネットで膨大なデータを調べるよりも、名物料理を一品食べる方がその土地を身近に感じることができるだろう。

 ミーナ・ホランド著、清水由貴子訳「食べる世界地図」(エクスナレッジ 2200円+税)では、世界の食習慣を研究しているフードライターの著者が、39の国と地域の料理を文化的背景も交えながら紹介。その土地ならではの家庭料理のレシピも掲載している。

 世界3大料理のひとつであるフランス料理にも、素朴なものがいくつもある。例えばフランス南東部の片隅にあるローヌ・アルプは、プロバンスやブルゴーニュに囲まれ、実にさまざまな食材が集まる地域。人々はAOC(特定地域製品を保護するための政府による認証)に認定された地元食材に誇りを持ち、特に高級食材であるブレス鶏は多くのシェフに愛されている。

 とはいえ、家庭料理でこのような高級食材が使われているわけではない。ローヌ・アルプの味を体験したいなら、サボワ風グラタンがおすすめだ。ニンニクとバターを塗りつけた耐熱皿にスライスしたジャガイモを重ね、チキンブイヨンを流し込んだらグリュイエールチーズとナツメグをのせてオーブンで焼き上げる。ロースト料理やサラダとの相性がいいという。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束