意外や、美醜による収入格差は男性のほうが女性より大きかった

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「男は顔ではなく心だ!」などといわれるが、はやりの“壁ドン”をしても許されるのはイケメンだけ。女性だってチヤホヤされるのは美人ばかりだ。

 そんな、人の美醜がもたらす理不尽な影響を学術的な観点から明らかにしているのが、ダニエル・S・ハマーメッシュ著、望月衛訳「美貌格差 生まれつき不平等の経済学」(東洋経済新報社 1800円+税)。著者はアメリカにおける労働経済学の権威であり、美形とブサイクの間に生まれる格差について、さまざまなデータを駆使しながら大真面目に論じている。

 美しさの研究で広く使われている測り方は5段階評価で、次の尺度で評価することで導き出される。つまり、「素晴らしくハンサムか美人」ならば5点、「同じ年齢や同じ性別で平均より上」ならば4点、「平均的」で3点、「同じ年齢や同じ性別で平均より下」で2点、そして「醜悪」ならば1点というやり方だ。

 著者は、無作為に選んだサンプルを対象に、美しさが収入に与える影響を調査している。

 すると、外見が5点または4点の美人は、3点の女性より8%収入が多く、2点や1点の女性は4%低いことが分かった。一方男性の場合、イケメンの収入は平均より4%多いのに対し、平均以下の容姿では13%も低いことが明らかになった。美醜による格差は意外にも女性より男性の方が大きく、ブサイクな男はツライ目に遭っているという殺生な結果となっている。

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