「江戸の食卓に学ぶ」車浮代著

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 和食のルーツである江戸料理の魅力を紹介する食ウンチク本。

 江戸の水では昆布の出汁がうまく取れなかったため、鰹出汁の文化が育ったという。醤油も輸送コストがかかり高価で、庶民の味付けは「塩と味噌で塩辛く」が基本だった。房総半島で醤油が造られるようになると、濃い味に慣れた庶民の味覚に合わせ香りが強い濃い口醤油が造られるようになったそうだ。一方で濃い口醤油の登場まで食卓に欠かせない調味料だった「煎酒」(梅干しと削り鰹を日本酒で煮詰めたもの)は消滅していった。こうした食文化の変遷から江戸料理の再現レシピまでをさまざまな視点から紹介し、江戸の食の奥深い世界を案内。

(ワニブックス 900円+税)

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