ぶら下げられたニンジンはパクッと食べて走らなければいい…これが賢明な国民の行動だ
元上司をまくのが大変だった。あれは二十数年前のこと。ある宗教団体に入信させられ、その支持政党に投票するように強要された。
昔からの関係もあり、どうしても断れなかったのである。そこで選挙当日、トイレに行く“フリ”をして、投票する“フリ”をした──。
憲法15条第4項。
「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない」
国民として権利が守られるはずであり、現在の選挙においても厳しい法規制となっている。
そのようななか、自民党は参院選の公約を発表した。1人当たり2万円の給付金、非課税世帯の大人やこどもには、それぞれ2万円をプラス──そんな発表を受けて、世論は怒り心頭だ。
「国民をナメんじゃねぇ。こんなのは“買収”に決まっている!」と……。
しかし、何だかんだ言っても、そんなものはもらっておけばいい。
ただでさえ、物価高騰で苦しい生活。