TPPと戦争法案の裏表

公開日: 更新日:

「ヨーロッパの歴史は戦乱の歴史で、食糧争奪戦でもあった。だから自分で食うものを持たないと、隣から警戒される。自分で食うものを持っているということは、隣を攻めませんという意思表示なのです」

 なるほど、皮肉を言えば、だから安倍晋三公明党と一緒にシャカリキになって戦争法案を通したのか。TPPを結んで自給率を下げてまでアメリカに奉仕する安倍は、まさに亡国の宰相と言うしかない。

「百姓が時代を創る」には1997年から3年間の平均で穀物自給率が日本が24%、韓国30%に対し、大勢の人が餓死したり栄養失調になっている北朝鮮が69%というショッキングな数字も載っている。北朝鮮の餓死は経済破綻して食料を買う金がなかっただけの話だというのである。

 もちろん、遺伝子組み換え食品が入ってくるという安全の問題もある。「TPP亡国論」のオビには、TPPで輸出は増えない! アメリカの仕掛けにまたはまるのか!? といった文字が躍っている。

★★半(選者・佐高信)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 5

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  1. 6

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  2. 7

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  5. 10

    男子の試合はガラガラ…今年のANAオープンのギャラリー数を知って愕然としました