「今だから小沢一郎と政治の話をしよう」堀茂樹氏

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 外国生活が長い仏文学研究者が、本人いわく「遅まきながら」日本の政治の現実に目を向けたとき、「こんな国を次の世代にバトンタッチしていいのか」と疑問を持った。そのきっかけのひとつが、政権交代を目前にした民主党代表の小沢一郎氏が政治資金規正法違反に問われた「陸山会事件」だったという。

「なぜあそこまでアンフェアなのか」「なぜあそこまで叩かれるのか」

 本書は、小沢氏に興味を抱いた著者との2013年から15年まで複数回の連続対談集である。

「メディアは小沢さんについて『理念や政策より政局の人』という言い方をします。しかし、真逆ですね。青年のような書生論、つまり政治の根本を主張し続けるピュアな理想主義者であり、同時に、ドライな現実主義者でもある。理想をあくまでも追求するからこそ、混濁した現実を直視して、道を切り開くために、ズバリ妥協できる。理想に向かって、一歩一歩進むしかないから、譲歩し、妥協する。これこそ、まさに民主主義なんです」

 ちょうどいま、小沢氏は野党共闘を呼び掛け、再びの政権交代に向け動いている。だが、この書籍ではあえて「政治とは何か」といった、根源的なテーマを小沢氏にぶつけている。

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