「部落解放同盟『糾弾』史」小林健治著

公開日: 更新日:

 1922(大正11)年、全国水平社は創立大会で「吾々に対し穢多及び特殊部落民等の言行によって侮辱の意志を表示したる時は徹底的糾弾を為す」と決議。その差別表現糾弾の精神は、戦後の部落解放全国委員会、部落解放同盟へと受け継がれてきた。しかし、近年、同盟は部落解放運動の生命線ともいえる「糾弾」にダブルスタンダードを持ち込み、抗議しやすい企業やメディアなどに対してのみ行い、本来の対象である権力への糾弾を回避していると著者は指摘する。

 本書は、メディアによる差別表現事件と、それに対する同盟の糾弾の歴史を追いながら、弱体化する同盟が抱える問題の本質と反差別運動再生への道を展望したテキスト。

(筑摩書房 800円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 2

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  3. 3

    NHK3年連続赤字で番組制作費82億円カット…タモリもダーウィンも華大も豊臣もピンチ!

  4. 4

    289億円負債で経営破綻した絆ホールディングスと政界の“不可解なキズナ”を福祉関係者が注視

  5. 5

    日テレが「news LOG」和久田麻由子を全面バックアップできない切実事情…佐藤栞里や有働由美子との決定差

  1. 6

    高市首相「中傷動画」への“追及地獄”継続確定! 与党の自民維新が大混乱で「会期延長」不可避

  2. 7

    「愛子天皇」潰しが国会の最優先法案? 麻生副総裁の野望に振り回される皇室と国民生活

  3. 8

    森保監督の「1年続投案」は消去法か…日本サッカー協会31億円赤字でクビが回らぬ懐事情

  4. 9

    本木雅弘の長男UTAがNetflixで俳優デビューも…“ガス人間”役への大抜擢は「また2世」か「実力」か

  5. 10

    田中みな実の結婚&妊娠で小芝風花、河合優実、長澤まさみの動向に芸能記者が熱視線のワケ