「部落解放同盟『糾弾』史」小林健治著

公開日: 更新日:

 1922(大正11)年、全国水平社は創立大会で「吾々に対し穢多及び特殊部落民等の言行によって侮辱の意志を表示したる時は徹底的糾弾を為す」と決議。その差別表現糾弾の精神は、戦後の部落解放全国委員会、部落解放同盟へと受け継がれてきた。しかし、近年、同盟は部落解放運動の生命線ともいえる「糾弾」にダブルスタンダードを持ち込み、抗議しやすい企業やメディアなどに対してのみ行い、本来の対象である権力への糾弾を回避していると著者は指摘する。

 本書は、メディアによる差別表現事件と、それに対する同盟の糾弾の歴史を追いながら、弱体化する同盟が抱える問題の本質と反差別運動再生への道を展望したテキスト。

(筑摩書房 800円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メッキはがれ始めたコウキ ママ静香プロデュースが空回り

  2. 2

    「主戦場」デザキ監督 右派の一貫性のなさを見せたかった

  3. 3

    慶応幼稚舎の教育を国内最高峰と勘違いする生徒たち

  4. 4

    仙道敦子は脇役で存在感だが…夫・緒形直人の気になる今

  5. 5

    学級崩壊寸前の学校も “ブランド公立小学校”の理想と現実

  6. 6

    妹の葬儀にも姿なし 芸能記者が見た中森明菜「一家」の今

  7. 7

    52歳娘の仕送りで困窮…ひきこもり長引かせた86歳父の地獄

  8. 8

    中学受験とお金<下>成功の秘訣は外遊びと毎日のドリル習慣

  9. 9

    96年11.5差逆転された広島OB 巨人の独走止めるヒント伝授

  10. 10

    NHK朝ドラ「なつぞら」には華麗な実在モデルがいる!

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る