「和僑」楡周平著

公開日: 更新日:

 元商社マンの山崎は、過疎高齢化にあえいでいた故郷・緑原町の町長となり、8000人が暮らす老人向け定住型施設「プラチナタウン」を誘致。4年が経ち、雇用や消費の増加で財政破綻寸前だった町に活気が戻ってきた。町議らは、プラチナタウンの事業拡張を希望する。

 しかし、今後の人口減少を見据える山崎は、プラチナタウンに依存した町の運営は数十年後には立ちいかなくなると危惧していた。

 町の生き残り策を模索して、野菜のネット販売を始めた圭介らから話を聞けば聞くほど、町の主な産業である農畜産業を取り巻く環境が厳しいことを思い知らされる。

 地方創生の新たな道を提示した社会派小説「プラチナタウン」の続編。(祥伝社 1600円+税)



【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも