ついに現実となったトランプ大統領候補 その“経歴と素顔”

公開日: 更新日:

「崩壊するアメリカ」横江公美著

 ついに現実となった「トランプ大統領候補」。一番慌てているのが保守の牙城・共和党主流派。日本でもこぞって保守派がトランプ叩きを始めている。

「オバマは弱い大統領」「アメリカは弱い国になった」――これらは日本人の大きな誤解と著者はいう。保守系の米国大手シンクタンクの元上級研究員だが、共和党びいきの日本の保守知識人はレーガン時代への郷愁にとらわれているとバッサリ。世代交代の進んだアメリカでは「世界の警察官」は時代錯誤。新世代保守は国際問題への関心が薄く、むしろクルーズのようなイデオロギー保守が主流化しているからだ。

 オバマを大統領にした08年選挙を境に、レーガン時代以来の保守は明らかに衰退。経済格差是正をうたい、キリスト教倫理にもこだわらず、他国への軍事介入を不要とするトランプはすべての点でレーガンとは逆。むしろウォール街と対立、政治的には非主流派、支持層は白人という3点でトランプに一番近いのは何と民主党のバーニー・サンダースなのだと分析する。

 要は、既得権益に慣れてきたエリートに手厳しく、だからこそこれまで保守本流だった既成エリートはトランプが大嫌いというわけなのである。(ビジネス社 1400円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の沖縄「慰霊の日」追悼スピーチは99%安倍元首相のコピペ…唯一の違いは旧日本軍の神聖化

  2. 2

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  3. 3

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  4. 4

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 5

    西武が交流戦初Vも…ワガママエース今井達也の放出こそが“最大の補強”だった説

  1. 6

    AKB峯岸みなみの“丸刈り写真” 世界中で相次ぐ目撃情報の謎

  2. 7

    【高校野球怪情報】沖縄尚学・末吉良丞“プロ回避”に現実味…左肘不安で浮上する「東都の名門」の影

  3. 8

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ

  4. 9

    『グッド・デイ・サンシャイン』一筋縄ではいかないヘンテコこそが中期のすべて

  5. 10

    東京ビートルズの番組が、ビートルズ来日から60年後となる日に放送決定