「東京オリンピック『問題』の核心は何か」小川勝著

公開日: 更新日:

 リオデジャネイロ・オリンピックが終わり、いよいよ次は東京だ。だが、新国立競技場や公式エンブレム問題が相次ぎ、大会の準備はスタートから迷走している。本書は、オリンピックを東京で開催する意義を改めて考察した五輪本。

 大会の準備・運営の基本方針を読むと、政府は日本人選手の金メダル数や経済効果、国力を世界に誇示することに固執し、五輪を「日本が恩恵を受けるためのイベント」ととらえていることがよくわかると批判。開催都市は、五輪から恩恵を受ける側ではなく、オリンピアンたちに恩恵を与える側であると説く。オリンピック憲章の理念に立ち返り、2度目の東京から世界に発信すべき理念とは何かを考える。(集英社 700円+税)

【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然