「武器としての人口減社会」村上由美子著

公開日: 更新日:

 35カ国の先進諸国が加盟するOECD(経済協力開発機構)の東京センター所長による政策提言書。

 OECD統計を分析してみると、労働生産性や女性活躍推進、起業家精神など、各分野において日本は最低レベル。おまけに少子高齢化の波を受け、国家財政は緊迫、経済も低迷する残念な国にしか見えない。しかし、著者は少子高齢化の波を短期間で反転させることは不可能だが、逆にそれを強みとして他国と競争していくことは十分可能だという。

 そのために必要な人的資源や社会インフラ、技術革新などの基本条件がここまで揃っている国は他にないからだ。

 客観的な統計データを読み解きながら、人口減少を武器にして日本が進むべき道を考察する。(光文社 740円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情