「潮騒のアニマ 法医昆虫学捜査官」川瀬七緒著

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 伊豆諸島の神ノ出島でミイラ化した若い女性の遺体が見つかる。通常とは異なる遺体の状態に、法医昆虫学者の赤堀に出動要請が入り、彼女の世話係の警視庁の岩楯も島に向かう。発見者は獣医の沖田で、住人が飼育する大型犬がどこからか遺体をくわえて発見現場まで運んできたらしい。

 通常、遺体はミイラ化するまで3カ月ほどかかるが、発見現場や遺体を調べた赤堀は、遺体に虫の被害がほとんどないことから、被害者が死亡して間もないと断定する。

 一方で遺体を発見した犬に特定外来生物のアリが付着していることに気づき慌てる。島の生態系に甚大な影響を及ぼしかねないからだ。

 死体や現場で見つかった虫から事件の真相に迫る法医昆虫学者を主人公にしたシリーズ最新刊。(講談社 1500円+税)

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