「くじ」シャーリイ・ジャクスン著 深町眞理子訳

公開日:  更新日:

 6月27日の朝、村人たちが三々五々、広場に集まってくる。毎年恒例のくじを引くために。子どもたちは、大人たちが集まる前に小石を集め、広場の隅に小山を作っている。この村の住人は300人ほどで、くじはすぐに終わるが、住人が多くて2日をかける村もあるらしい。

 村人たちがそんな話をしていると、取り仕切り役のサマーズが黒い箱を持って現れる。氏が入念に箱の中をかき回していると、うっかり行事があることを忘れていたハッチンスン夫人が広場に駆け込んできた。やがて、名簿順に一家の長がサマーズに呼ばれてくじを引き始める……。

 半世紀以上も前に刊行され、今も読者に衝撃をもたらすこの表題作をはじめ、人間の悪魔性を描き出す異色の短編集。(早川書房 1000円+税)


日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の夫は裁判沙汰に…女性芸能人が“成金”を選ぶリスク

  2. 2

    売り込みは好調も…河野景子“豪邸ローン2億円”の逼迫台所

  3. 3

    引退の稀勢の里を支える“太いタニマチ”と6000万円の退職金

  4. 4

    「ストライクが入らない」フランスアは高知で泣いていた

  5. 5

    安倍官邸“大号令”か 厚労省「実質賃金上昇率」水増し工作

  6. 6

    小池都知事「築地守る」の公約違反 跡地にカジノ誘致構想

  7. 7

    首相の姓を? 永田町に飛び交う新年号に「安」採用プラン

  8. 8

    「誰のおかげで飯食ってんだよ」同年代アイドルの怒声に…

  9. 9

    “第2のサンゴ虚報事件”で思い出す安倍首相の朝日新聞批判

  10. 10

    「史上最弱横綱」稀勢の里を生んだ“機能不全”横審の大罪

もっと見る