「若者よ、猛省しなさい」下重暁子氏

公開日: 更新日:

 著者は親子も夫婦も独立採算制を勧めている。自立して初めて主語が自分の人生が始まるという。子を家から追い出せない人、家族に依存する人には耳の痛い話だ。

「日本は『和』を尊び、『個』の思想をなくす方向に国がもっていったから。個とは個性であり、人との違いですよ。憲法でも個が保障されているのに、今は親子間や夫婦間ですら個が育たない。私はへそ曲がりであまのじゃくだけれども、自分の個性と感性は大切にしています。人生の選択は全部自分で決めてきたから、人のせいにしないで済むんです。結果、愚痴もストレスもたまりませんよ」

 常識や慣習にとらわれず、常に主語は自分。その代わり、言葉に覚悟と責任を持つことだという。

「言葉をバカにしてはいけません。例えば自分の夫を『主人』と呼んでいたら、本当に自分が主ではなく従なる人になっちゃう。私は『連れ合い』と呼びます。呼ぶうちに本当に連れ合ってきて同等になるんです。普段、何げなく使う言葉だからこそ、逆に自分の行動や考えが決められてしまうのよ。そこは断固としてこだわりますね」(集英社 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学