「『意識高い系』の研究」古谷経衡著

公開日: 更新日:

「意識高い系」と呼ばれる若者たちの素顔を分析した現代若者論。

 彼らはよく「リア充」と混同されるが、実は似て非なる存在であると指摘。リア充とは、土地に土着した人間関係を構築し、その土地は親族から提供(同居や相続)された人や状態と定義。一方の意識高い系は大都市部の非定住民=よそ者で、それがゆえにゼロからの人間関係構築を余儀なくされる。よって彼らは、リア充に対し猛烈な憧れを抱き、豊富な人脈と洗練された都市的ライフスタイルを見せびらかし、ひけらかそうと躍起になるという。意識高い系誕生の背景にあるスクールカースト問題に踏み込む一方、愛国女子やノマドワーカーなど、意識高い系の人々の実態とその心理を解き明かす。(文藝春秋 830円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    横綱・大の里まさかの千秋楽負傷休場に角界から非難の嵐…八角理事長は「遺憾」、舞の海氏も「私なら出場」

  3. 3

    2026年大学入試はどうなる? 注目は公立の長野大と福井県立大、私立は立教大学環境学部

  4. 4

    東山紀之「芸能界復帰」へカウントダウン着々…近影ショットを布石に、スマイル社社長業務の終了発表か

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  2. 7

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  3. 8

    義ノ富士が速攻相撲で横綱・大の里から金星! 学生相撲時代のライバルに送った痛烈メッセージ

  4. 9

    同じマンションで生活を…海老蔵&米倉涼子に復縁の可能性

  5. 10

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択