「通勤電車のはなし」佐藤信之著

公開日: 更新日:

 かつては「痛勤」などと皮肉られた通勤電車の混雑率は、低下傾向にある。それでも満員電車ゼロを公約に掲げた小池都知事の誕生や、大阪の北大阪急行電鉄延伸の構想など、都民・府民の関心は高いようだ。しかし、満員電車ゼロを実現するために運賃が高騰したり、鉄道会社の経営が危うくなっては本末転倒である。では通勤電車はどこまで混雑を緩和すればよいのか。著者は、新聞を広げて楽に読める最大混雑率150%、平均130%が政策的な目標として妥当だと提示する。

 東京・大阪の鉄道ネットワーク形成の経緯や現状を紹介する一方、鉄道会社が重ねてきた混雑解消の取り組みを検証。混雑率200%を超える主要路線の問題点と対策まで解説したリポート。(中央公論新社 900円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり