「新宿ナイチンゲール」小原周子著

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 派遣看護師の桑原ひまりはネットカフェで寝泊まりしている。ネットで仕事の依頼を受けると、全財産を入れたキャリーバッグをコインロッカーに預けて派遣先に向かう。今回は家族でスキーに行く2日間、寝たきりのおじいちゃんの世話をしてほしいという依頼だ。

 家族が出かけた後、ひまりは路上で歌っている自称ミュージシャンの宗一を連れ込んで、夜は女王様プレーにつきあう。介護料金は1日8万円だが、ある日、1泊2日で20万円の仕事が入った。行ってみたら、それはひまりが病院の看護師だったころ、やめなくてはいけない事態にひまりを追い込んだ高橋啓子の家だった。

 理不尽な派遣看護師の生活を描く。(講談社 1450円+税)

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