「コータリンは要介護5」神足裕司著

公開日: 更新日:

 コラムニストの神足氏は2011年9月3日、広島から帰る飛行機の機内で、くも膜下出血で倒れた。羽田から大学病院に運ばれ、生死の境をさまよったが、1カ月後、目覚めたときは全身がまひしていた。

 現在、左半身にまひが残り、リハビリに励んでいる。旅行には小型ミキサーを携行して、パンがゆを作ってもらう。

 千葉の大多喜町に移住した友人が、夏だけ借りている古民家に招いてくれた。友人とたき火を楽しむ。火がつくのを待つ幼少期、燃え盛る青年期、熟年期、そして火は弱まり、消えていく。自分は今、どのあたりなんだろうか? と思いながら夜が更けるまで見ていた。車椅子で過ごした631日をつづるエッセー。(朝日新聞出版 1400円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ