「コータリンは要介護5」神足裕司著

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 コラムニストの神足氏は2011年9月3日、広島から帰る飛行機の機内で、くも膜下出血で倒れた。羽田から大学病院に運ばれ、生死の境をさまよったが、1カ月後、目覚めたときは全身がまひしていた。

 現在、左半身にまひが残り、リハビリに励んでいる。旅行には小型ミキサーを携行して、パンがゆを作ってもらう。

 千葉の大多喜町に移住した友人が、夏だけ借りている古民家に招いてくれた。友人とたき火を楽しむ。火がつくのを待つ幼少期、燃え盛る青年期、熟年期、そして火は弱まり、消えていく。自分は今、どのあたりなんだろうか? と思いながら夜が更けるまで見ていた。車椅子で過ごした631日をつづるエッセー。(朝日新聞出版 1400円+税)


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