「フーガはユーガ」伊坂幸太郎著

公開日: 更新日:

 主人公は、常盤優我と風我という双子の兄弟。2人には他人にはなかなか理解してもらえない重大な秘密があった。それは誕生日の決まった時間になると、なぜか2人が入れ替わってしまうこと。小学生のときに異変に気づき、当日はなるべく同じ服を着る、その時刻にはトイレの個室など人目につきにくい場所にいるなどの約束をしていたのだが、ある盗撮映像に入れ替わりの瞬間が撮影されてしまい、不審に思ったテレビ番組のディレクター・高杉が優我に連絡をとってきた。事情を聴かせてほしいという高杉に対して、優我はファミリーレストランの中で今までのいきさつを話し始めるのだが……。

「オーデュボンの祈り」で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビューして以来、「ゴールデンスランバー」「AX アックス」などのヒット作を連発してきた著者の最新作。暴力的な父親と頼りない母親の下に生まれながらも、お互い支え合いながらサバイバルしてきた双子の兄弟が、入れ替わりを武器に理不尽な事件に立ち向かう。

 読み進めるうちに、伏線が随所に用意されていたことに驚かされること必至。

(実業之日本社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    問われるのは菊池風磨のリーダーシップ…timelesz猪俣周杜容疑者“クビ”でも終わらない「タイプロ」の代償

  2. 2

    DeNA藤浪晋太郎はたった1勝なのになぜ? 年俸「5000万→8000万円」大幅増のタネ明かし

  3. 3

    阿部慎之助にした「今ならパワハラで即クビ」の指導&落合博満から学んだ仰天トレーニング

  4. 4

    このところ片岡仁左衛門はダブルキャストが多い理由

  5. 5

    萩本欽一〈48〉73歳で駒沢大学に入学、就活に悩む同級生にした「木彫り名人」の話

  1. 6

    高市首相の日米首脳会談「蜜月アピール」は突っ込みどころ満載…トランプ大統領は「心ここにあらず」

  2. 7

    timelesz猪俣周杜容疑者「異例」の長期勾留がつづくウラとこれから…刑事裁判の見通しも

  3. 8

    DeNA構想外の藤浪晋太郎を拾いそうな「意外な2球団」 “瀕死の剛腕”にはこれだけの魅力

  4. 9

    timelesz猪俣周杜容疑者が殴ったのは「プリクラ彼女?」 逮捕のウラと“タイプロバブル崩壊”カウントダウン

  5. 10

    『デイ・トリッパー』斬新な「ニャー」の響きが世界有数の「美リフ」に仕立てた