「バシレウス 呂不韋伝」塚本靑史著

公開日: 更新日:

 2019年春、始皇帝兵馬俑博物館の研究員は、宝物庫の発掘で古代ギリシャの金貨が発見されたと発表、戦国時代から東西交易があった可能性が示唆された。さらに始皇帝の妃や公子とおぼしき頭蓋骨も発見されたが、それらは白人系統の遺伝子を持っていた。以前から始皇帝にはソグド人の商人、呂不韋の血が入っているといわれていたのだ。

 前285年ごろ、呂不韋はソグディアナ出身の父と一緒に秦や漢で武器などの販売をしていたが、趙の邯鄲で人質にされていた秦の公子、贏異人と出会う。贏は呂不韋の支援で王位に就き、その子が後に秦の始皇帝として中華の統一を目指すのである。春秋戦国時代を終わらせた男たちを描く壮大な歴史小説。

(NHK出版 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒