「『お迎え』体験」河原正典著

公開日: 更新日:

 死が迫った終末期患者が、すでに亡くなっている配偶者や両親ら故人や通常見ることができない事物を見る「お迎え」体験。これまで在宅緩和医療医として多くの患者を自宅でみとってきた著者らの調査によると、亡くなった患者の約4割が「お迎え」を経験しているという。

 お迎え体験が死にゆく人たちの多くに訪れる共通した体験であることに気づいたのは、著者が勤務する在宅緩和ケアの専門クリニックを開設した岡部健医師(故人)だった。岡部氏が注目し、著者らが引き継いだお迎え体験の調査・研究の成果を紹介しながら、誰もが免れぬ死について考察したリポート。

 さまざまな事例を紹介しながら、お迎え体験が患者にとってポジティブな側面を持つことが多いことを明らかにする。

(宝島社 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後