「『お迎え』体験」河原正典著

公開日: 更新日:

 死が迫った終末期患者が、すでに亡くなっている配偶者や両親ら故人や通常見ることができない事物を見る「お迎え」体験。これまで在宅緩和医療医として多くの患者を自宅でみとってきた著者らの調査によると、亡くなった患者の約4割が「お迎え」を経験しているという。

 お迎え体験が死にゆく人たちの多くに訪れる共通した体験であることに気づいたのは、著者が勤務する在宅緩和ケアの専門クリニックを開設した岡部健医師(故人)だった。岡部氏が注目し、著者らが引き継いだお迎え体験の調査・研究の成果を紹介しながら、誰もが免れぬ死について考察したリポート。

 さまざまな事例を紹介しながら、お迎え体験が患者にとってポジティブな側面を持つことが多いことを明らかにする。

(宝島社 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」