「諦めない女」桂望実著

公開日: 更新日:

 フリーライターの桃子は、人生の一発逆転を懸け、京子へのインタビューにこぎ着ける。12年前、京子の6歳の娘・沙恵が行方不明に。京子のアルバイト先のペットショップに学校帰りに来た沙恵と帰宅途中の出来事だった。スーパーで牛乳を買っている間に、店の前のベンチで待っていたはずの沙恵の姿が消えていたのだ。

 京子に続いて、夫の慎吾や事件時に夫婦の部屋に詰めていた元婦人警官の美香、ペットショップの店長・大谷、慎吾の母・ふみえと父の富雄、沙恵の担任の友梨など、関係者への取材を進めると、娘が生きていることを信じてひたすら待ち続ける京子の異常とも思える姿が浮かび上がってくる。

 一章ごとに読者を裏切る意外な展開に徹夜必至の長編ミステリー。

(光文社 700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する