「オランダ宿の娘」葉室麟著

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 文政5年3月、オランダ商館長ブロムホフ一行が江戸参府のため長崎屋に到着。長崎屋は、何代も続くオランダ使節の定宿で、主人の源右衛門には15歳のるんと、13歳の美鶴という2人の娘がいる。

 一行の中に青い目をした少年がいた。少年は、帰国した先代商館長と遊女の間に生まれた丈吉だった。丈吉は、るんたちが知人のために万病に効く薬テリアカを探していると知り、清国の商人が持ち込んだテリアカが回船問屋の会津屋にあると伝える。会津屋の主人・八右衛門を訪ねると、薬の入手にはカルロス銀貨が必要だという。

 後日、元長崎奉行の遠山から譲られた銀貨を持って会津屋を再訪したるんらは、番頭殺しの現場に居合わせてしまう。

 史実を盛り込んだ迫真の時代ミステリー。

(早川書房 760円+税)

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