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山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(115)馬乗りになりナイフを突き立てる

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

「お前はこの世のものではない。現世と水子の国を滅ぼす癌腫だ」

 綾瀬は女に接近した。大胆な動きだった。彼は鬼女の前に立った。

「お前はお前にふさわしい場所へ帰れ」

 綾瀬の動きは素早かった。手の動きは相手にも予測できなかっただろう。

 ナイフが赤松の眼球に… 

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【連載】金鳳花のフール

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