著者のコラム一覧
山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(132)遠くに煙がたなびき、ゲルが

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

「児玉埋蔵金」ハンター、古屋敷で掘り当てる! 旧日本軍の幻の財宝ならぬ四十二人の女性の遺体!

 綾瀬はこのニュースを麦のメールで知った。

「児玉埋蔵金」とは太平洋戦争の末期、フィリピン第十四方面軍の軍司令官だった児玉荘六の名前を借りた軍の隠し財産のことである。

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