「食王」楡周平著

公開日: 更新日:

「食王」楡周平著

 外食チェーンのオーナー社長の梅森は、旧知の森川から麻布に所有するビルを買って欲しいと頼まれる。築地で仲卸業を営む森川は豊洲移転を機に廃業を決意。終活のためにビルを処分したいという。

 しかし、立地が飲食業には不向きで、同ビルも次々とテナントが替わり、長続きした店はない物件だった。バブル崩壊で地獄を味わった梅森が成功したのは、森川の尽力と励ましがあったからで、梅森はなんとかその恩に報いたい。ところが、部下らの反応は思わしくなく、梅森は私財でビルを購入することに。

 同じころ、金沢の老舗料亭の花板に抜擢された順平は、11代目を継ぐ重則から東京に進出してイタリアンと懐石のフュージョン料理を提供する店を出すと打診される。

 外食産業の内幕を描くビジネス小説巨編。

(祥伝社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    仰天! 参院選兵庫選挙区の国民民主党候補は、県知事選で「斎藤元彦陣営ボランティア」だった

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  5. 5

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  1. 6

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  2. 7

    京成電鉄にのしかかるオリエンタルランド株の重荷…物言う株主の揺さぶりには抵抗も厳しい“お家事情”

  3. 8

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策

  4. 9

    今度は井ノ原快彦にジュニアへの“パワハラ疑惑”報道…旧ジャニタレが拭い切れないハラスメントイメージ

  5. 10

    小泉進次郎農相がSNSで難クセ連発の理由…JA会長を名指しで晒し上げ連日大炎上