「ラストチャンス再生請負人」江上剛著

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 東大出身の樫村が勤務するWBJ銀行が菱光銀行と合併。表向きは対等合併だが、格上の菱光に吸収されたのと変わらず、同僚たちは追われるように次々と辞めていく。

 同僚の送別会の帰り道、樫村はつじ占いの老婆から「今後、うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみの人生の七味をたっぷりと味わうことになる」と予言される。証券部の事業再生業務担当として成果を上げてきたと自負する樫村にも、系列のカード会社への異動命令が下る。左遷だ。納得できない樫村は、投資会社の山本に引き抜かれ、彼が出資する飲食フランチャイズ会社DFSのCFO(財務責任者)に転職するが……。

 問題山積の飲食店チェーン再生に挑む元銀行マンを描くビジネス小説。 (講談社 820円+税)



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