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梶よう子

東京都生まれ。2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年「一朝の夢」で松本清張賞受賞。16年「ヨイ豊」で直木賞候補、歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。23年「広重ぶるう」で新田次郎賞受賞。近著に「雨露」ほか。

(15)お民はどこにいるのです?

公開日: 更新日:
イラスト・中島梨絵

 お民は「あたしなんか万年青でいつも顔を洗っているのに」といったのだ。

 重三郎は太い眉を寄せた。

「万年青は服用すれば死に至る。そもそもあれは毒草だ。六人の女子たちは、皆、きっと万年青を服んだのだ。それで死んだのだろう」

 おちえの指先が恐怖で、急に冷たくなっ… 

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【連載】艶化粧

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