著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

成績低下とうつ症状…朝食抜きの人の脳で起きていること

公開日: 更新日:

「朝は食欲がない」「忙しくて食べる暇がない」──朝食を抜く理由は人それぞれです。抜いたぶんだけ、お昼にしっかり食べればいいのではないか。そう考えている方も多いかもしれません。たしかに、一日に必要な栄養という意味では、それで足りる部分もあります。ところが、朝食には栄養以外のもうひとつ大事な役割があります。それは、体に「朝が来た」と知らせる合図としての役割です。この合図を欠かすと、脳の働きや気分にまで影響が及ぶことが、近年の研究でわかってきました。

 体内時計は、2種類あります。ひとつは脳の奥にある「中枢時計」、もうひとつは肝臓や膵臓、筋肉などにある「末梢時計」です。中枢時計は、朝の光でリセットされます。その情報が神経やホルモンを介して、全身の末梢時計に伝わっていきます。ところが朝食は、この中枢時計を経由しません。インスリンなどを介して、末梢時計を直接リセットすることがわかっています。動物実験では、食事の時間を変えると、中枢時計はそのままなのに、肝臓の時計遺伝子のリズムだけがずれていく様子が観察されています。

 つまり朝食を抜くと、光で整えられた脳の時計と、本来なら食事で動くはずだった内臓の時計の間にずれが生まれてしまうのです。

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