「侵略日記」アンドレイ・クルコフ著 福間恵訳

公開日: 更新日:

「侵略日記」アンドレイ・クルコフ著 福間恵訳

 2022年2月20日、ロシアによる全面攻撃の気配を感じたウクライナのゼレンスキー大統領は、新しく国民の休日「結束の日」を設けた。

 クルコフと妻はその日、映画を見に行ったのだが、その最中に2人の携帯電話が続いて鳴った。帰宅して折り返し電話をすると、友人は、深夜3時にロシアがキーウを爆撃すると言った。23日、プーチンがテレビで「世界を変えるのだ」と演説。24日の日記はほとんど空白である。この日、ロシアの侵攻が始まったからだ。

 3月1日、外国からの電話がつながらず、インターネットで連絡を取る。2日、近くの村に退避しようと荷物と食品を車に積んで出発したが、キーウの西端で道路は渋滞していた。

 ジャーナリストがロシアの侵略の実態を日記という形で伝えるノンフィクション。

(集英社 2970円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした