「もりのかいぶつ」加藤元著

公開日: 更新日:

「もりのかいぶつ」加藤元著

 ある日、スグルをおいてママが出ていった。スグルはパパから登季子さんの家へ行けと命じられた。幼いスグルには分からないことだらけだが、家を出てよそへ行かなければならないことは分かった。いつもひとりで過ごしているスグルの話し相手の「えほんとぬいぐるみといっしょにいきたい」。スグルの望みはひとつだけだったが、「お荷物は優だけでいい」とパパにはねつけられた。

 登季子さんと猫のランと暮らしはじめて2カ月後、優は小学生になった。同じクラスの結良が男の子みたいな名前だねと話しかけてきた。だから、ママは一番好きな男の人の名前を自分につけたのだと教えてあげた。でもパパと優の名前は違う。

 毒親のもとに生まれた少女の成長を描く感動作。 (実業之日本社 814円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ