「ばかもの」絲山秋子著

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「ばかもの」絲山秋子著

 大学生のヒデは、バイト先のパート・額子と交際。話しかけられるまで彼女の名前も知らなかったが、今は呼び出されれば講義をさぼって額子の部屋に直行し、朝まで居続けることもたびたびだ。

 27歳の額子は、スケベで乱暴で不愛想な女だが、ヒデはもう彼女なしではいられない。しかし、2年後、ヒデは額子から結婚するからと唐突に別れを告げられる。行き場のない思いを抱えたまま、ヒデは留年して大学を卒業。

 地元の家電量販店で働き、新しい恋人もできるが、次第に酒量が増え、アルコール依存症になってしまう。すべてを失ってもまだ酒をやめられないヒデは、ある夜、額子の消息を耳にする。

 ヒデと額子、別れてからお互いに多くのものを失った2人の再会を描く恋愛小説。

(河出書房新社 946円)

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