「てさばき」梶よう子ほか著

公開日: 更新日:

「てさばき」梶よう子ほか著

 おちえは、「とむらい屋」と呼ばれる颯太のもとで化粧師として働く。おちえが11歳の時、娘をかばって馬に蹴られて命を落とした母の死に化粧をしてくれたのが颯太だった。その母の顔は今までで一番きれいだった。

 ある日、仲良しの紅粉屋の娘お民と会うために店を出ようとすると同心の韮崎が店に入ってきた。聞くと船宿で身元不明の若い女の遺体が見つかったという。実はこの3カ月で同じような不審死が続き、いずれも顔にあざがあったという。おちえは、彼女たちがあざ消しに使用していた薬が、お民の部屋にもあったことを思い出し、居ても立ってもいられなくなる。(梶よう子著「艶化粧」)

 坂井希久子ら名手6人が女職人たちを主人公にして競演する時代小説アンソロジー。 (徳間書店 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン