「ロールキャベツ」森沢明夫著
「ロールキャベツ」森沢明夫著
海辺の町に暮らす大学2年の誠は、ある日、車がパンクして困っていた玲奈と風香と知り合う。2人とも学部は違うが同じ大学に通う同級生だった。誘われるまま誠は、2人がハマっている「チェアリング」を共にする。好きな場所に椅子をおいて、風景を楽しむ手軽なアウトドアだ。やがて、誠がルームシェアをする京太郎と智也も加わり5人でチェアリングを楽しむようになる。
京太郎は喫茶店を開くためにコーヒーの研究に余念がない。一方智也は子どもの頃から投資をするトレーダーだ。玲奈はミュージシャン、地元農家の娘の風香は農家レストランを開く夢を持っている。自分だけ進路が見えていない誠は、友人らに言えないある問題を抱えていた。
チェアリングと仲間によって変わっていく誠の青春を描く「起業」物語。
(徳間書店 946円)