「君と翔ける」蓮見恭子著

公開日: 更新日:

「君と翔ける」蓮見恭子著

 中3の祐輝は亡き父親が騎手で、中央競馬の調教拠点がある茨城県美浦村で生まれ育った。施設の乗馬スポーツ少年団に所属し、馬と親しんできた祐輝は馬に愛情を持ちつつも恐れてもいた。そして何よりも競馬に対して嫌悪感を抱いている。

 しかし、周囲に流されるまま競馬学校の騎手課程を受験することになってしまった。200人近くの応募者の中で合格したのは祐輝を含めたったの5人。その1人は受験のときからなれなれしく話しかけてきた魁人だった。魁人の父親・大坂も騎手で、実はかつて、祐輝の父親が新人だった大坂を殴るという暴力事件を起こしており、ほかにもいろいろと因縁があるが、魁人は気にしていないようだ。

 悩みながらも個性派ぞろいの仲間たちと騎手を目指す祐輝の成長を描く青春小説。 (祥伝社 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?