「冤罪を晴らす!」前田和男著
「冤罪を晴らす!」前田和男著
食肉輸入業者の田邉正明は、牛肉を事前整形処理することで「格安ステーキ」を生みだし、日本人が安くてうまいステーキを食べられるようにした功労者である。
田邉は豚肉輸入の差額関税制度について、「生産者も消費者も守れず、両者を仲介する輸入業者も守れない制度」とみて正々堂々とビジネスを展開していたが、「差額関税制度違反」で取り調べを受けることに。田邉は保釈金5億円を支払って釈放され、裁判に臨む。当初、田邉を悪者扱いしていたマスコミも、差額関税制度に疑問を持つようになった。
最高裁で懲役3年半の判決を受けても再審請求をし、冤罪を晴らすため20年間、国家権力と闘い続ける男の闘争記。
(ビジネス社 1980円)