「18マイルの境界線」川瀬七緒著

公開日: 更新日:

「18マイルの境界線」川瀬七緒著

 カントリークラブの山林で、ゴルフ客が死体を発見した。死亡推定は3週間前後で、死因は刺殺による出血性ショックだった。顔は灯油をかけて焼かれ、歯もすべて抜かれており、身元の特定が難しい。

 捜査に加わった法医昆虫学者の赤堀涼子は、遺体についていたハエヒメバチに目を留めた。そのハチは主にキノコを食害するキノコバエに寄生する種だった。このハチと、やはり遺体についていたムラサキアツバ、ナガマドキノコバエの3個体が偶然遺体につくことは考えられない。被害者はこれらの虫の生息環境にいたはずだと涼子は考えた。

 法医昆虫学者が殺人事件の真相を探るユニークな推理小説。

(講談社 2255円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」