「新人女警」吉川英梨著

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「新人女警」吉川英梨著

 八王子駅北口交番に勤務する20歳の新人警官エミにとってその日は、特別な日だった。

 11年前の今日、9歳だったエミは八王子に転居した親友の琉莉を訪問。琉莉は隣人宅で起きた凄惨な殺人事件に巻き込まれ死んでおり、エミはその第一発見者になってしまったのだ。琉莉と隣人の母娘3人が被害者となった事件は、未解決で、エミが警察官になったのも事件がきっかけだった。

 そんな中、駅ビルのカフェで不審物が見つかり、大騒ぎに。爆発物と間違われたのは客の忘れ物の蚕と桑の葉が入った箱だった。箱の中身を見たエミの脳裏に11年前の事件現場がフラッシュバックする。市内の小学校では蚕を育てる授業があると聞いたエミはあることに気づく。

 迷宮事件に挑むエミを主人公に描く警察小説。 (朝日新聞出版 1012円)

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