「不思議の国のアリス症候群」には薬が関係している可能性あり
「モノが小さく見えたり、大きく見えたりする」「時間や自分の体が変に感じる」──。そんな奇妙な体験をする「不思議の国のアリス症候群(AIWS)」という病気をご存じでしょうか。この名称はルイス・キャロルの童話に由来し、視覚や身体感覚のゆがみが起きる神経症状のひとつです。
これまでは、片頭痛やてんかん、ウイルス感染などが原因として知られていました。ところが、最新の研究では、一部の医薬品がAIWSと関連する可能性があることが示されたのです。フランス・ニース大学病院のDiane A・Merino氏らの研究グループが、世界保健機関(WHO)の医薬品安全性データベースに報告された症例を分析したところ、喘息治療薬のモンテルカストは、すべての年齢層において関連性が示されていました。子供ではADHD(注意欠如・多動症)治療薬のメチルフェニデート、大人では抗精神病薬のアリピプラゾール、抗うつ薬のセルトラリン、抗てんかん薬のトピラマートとAIWSの報告が目立ちました。
もちろん、これらの薬を飲めば必ずAIWSの症状が現れる、というものではありません。AIWS自体がまれな症候であり、報告された症例による示唆にすぎず、因果関係が確定したわけではありません。


















